安期生(安期先生)は、蓬莱山に住む仙人である。
人々から千歳翁と呼ばれた。
基本情報
瑯邪(現・山東省諸城県)の阜郷の人。
瑯邪は秦の時代にあった地名である。
郷は行政単位で百戸以上ある村落を指した。
東海地方で薬を売り、河上丈人に勉強を教わった。
神話伝説
『列仙伝』
秦の始皇帝が山東地方を訪れたとき、安期生に会って三日三晩共に語らった。
安期生は始皇帝から数千万に及ぶ黄金の玉を賜ったが、これらを阜郷の宿に置いて行った。
そして、返礼の品として赤玉の靴と「数年後、私を蓬来山に探しに来てください」と書いた手紙を残して去った。
始皇帝は徐市・盧生ら数百人の使者とともに蓬来山へ向かったが、風浪に見舞われて引き返した。
阜郷の海辺数十ヶ所には安期生を祀る祠が立てられていた。
参考資料
- 野口 鉄郎 (編集)、福井 文雅 (編集)、坂出 祥伸 (編集)、山田 利明 (編集)「道教事典」平河出版社、1994年
- リスト2
- リスト3