西王母は崑崙山に住んでいる女の仙人である。
崑崙山の桃園を管理していることから不老不死とされ、道教においては最高神と考えられている。
三青鳥をはじめ九尾の狐、玉兎などとともに描かれる。
宮殿
宮殿の左には搖池、右には翠水、山の下には弱水が流れている。
蟠桃園
西王母は不老不死の仙人でもある。
三千年に一度、彼女が暮らす宮殿の桃園に実る桃を食べると歳を取らなくなるという言い伝えがある。
桃の節句である3月3日は、西王母の誕生日とされている。
孫悟空の狼藉
西王母の誕生日には桃園の桃が振る舞われる蟠桃会が開かれる。
孫悟空は招待されなかったため、腹を立てて蟠桃会をめちゃくちゃにした。
神話伝説
『捜神記』より「西王母の祭り」
前漢の哀帝が国を治めていた建平四年の夏、路地や村のあぜ道である者は博打をして、ある者は踊ったり歌ったりして西王母の祭りを開いていた。
「この書物を身に着けていれば死ぬことはない」と西王母から伝えられている書物があり、その言葉を信じられないならば、門の扉の軸の下を見れば白髪があるはずだという。
秋になると、西王母の祭りは終わりを告げた。
『山海経』
『山海経』「西山経」によると、西王母は豹の尾と虎のような牙をもち、髪を整えずかんざしを刺している。
『淮南子』
嫦娥の西王母からもらった不老不死の薬を飲み、仙人になったという伝説がある。
『穆天子伝』
西王母が周の穆王に招待されて、歌を唄う場面がある。
『荘子』大宗師篇
西王母は真人(最高位に仙人)とされている。
参考資料
- 干 宝(著), 竹田 晃 (翻訳) 「捜神記 (東洋文庫0010)」平凡社、1964年
- かみゆ歴史編集部「ゼロからわかる中国神話・伝説 (文庫ぎんが堂) 」イースト・プレス、2020年
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