陰陽道

安倍晴明の位階と官歴

晴明の位階・官歴

官職官位初出典拠
天文得業生天徳四年(960)9月23日『中右記』嘉保元年(1094)11月2日条
(任)陰陽師応和元年(961)『仁和寺所蔵系図』
陰陽師(従七位上相当)康保四年(967)6月23日『本朝世紀』康保四年(967)6月23日条
天文博士(正七位下相当)天禄三年(972)12月6日『親信卿記』天禄三年(972)12月6日条
正五位上正暦四年(993)2月3日『小右記』正暦四年(993)2月3日条
前天文博士正五位上正暦五年(994)5月7日『本朝世紀』正暦五年(994)5月7日条
主計権助正五位上長徳元年(995)8月1日『朝野群載』巻五
備中介正五位上長徳三年(997)1月25日『除目大成抄』巻七
大膳大夫正五位上長徳三年(997)1月『除目大成抄』巻七
主計助長徳三年(997)5月24日『中右記』嘉保元年(1094)11月2日条
散位従四位下長保三年(1001)閏12月29日『政事要略』巻二十九
左京権大夫長保四年(1002)11月28日『権記』長保四年(1002)11月28日条
穀倉院別当安倍氏系図

解説

天文博士

官位相当制では、正七位下相当。

主計権助・主計助

主計寮の権助→助。主計寮は、税を計算する役職。
主計寮の助は、正六位下相当。

主計寮(かずえりょう)―租税を計算する

主計寮かずえりょうはいろいろな税を計算する役所である。 職員 頭かみ、助すけ、権助、大允たいじょう、少允、大属だいさかん、少属、史生ししょう、使部しぶ、算師がいる。 頭(かみ) 定員は一人。 正丁せい ...

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備中介

『除目大成抄』巻七の連奏において「正五位上行権助兼備中介安倍朝臣晴明」とある。

備中国=現在の岡山県西部。

大膳大夫

官位相当制では、大膳大夫は正五位上相当の職とされている。

晴明の父・安倍益材も大膳大夫の職に就いていた。(『安倍氏系図』)

散位

散位とは、位階を持ちながらも官職がない状態を指す。

『政事要略』に「散位従四位下安倍朝臣晴明」とある。

従四位下の禄

「主税寮出雲国正税返却帳」によると、長保二年(1000)および同四年(1002)に出雲国は「従四位下安倍朝臣晴明位禄料穀参佰陸捨斛玖斗陸升」を支給していた。
晴明は約三六一の位禄を受け取っていた。

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