市原合戦は治承四年(1180)9月7日に起こった戦い。
『吾妻鏡』では、この戦いの記事で初めて木曽義仲の名前が登場した。
市原合戦
治承四年(1180)9月7日、平家方の笠原頼直が木曽義仲を襲おうとした。
このことを知った木曽方の村山義直と栗田寺の別当大法師範覚らは、信濃国の市原で笠原たちと遭遇し合戦が始まった。
日が暮れると義直は弓矢が尽きてしまい、敗北を覚悟して義仲の陣に飛脚を送って合戦の状況を知らせた。
義仲が大軍を率いて到着したときには頼直はすでに逃亡しており、城長茂の陣に加わるため越後国へ向かった。(『吾妻鏡』同日条)