神代は『循環』の理で西暦は『消費』の理で回っていたといわれていますが、
神代(循環)=円環的時間、西暦(消費)=直線的時間に置き換えることができるのではないかという考察をしていきます。
『循環』と『消費』
神代は『循環』の理で廻っていた
神代は『循環』の理で回っていました。
その代表的なものが地母神の持つ権能・百獣母胎です。
約8000年前のすでに名の失われた女神(チャタル・ヒュユクの女神)より発し、
Fate/EXTRA CCC BBの情報マトリクスより
ティアマットやキュベレー、イシュタル、イナンナ、アナテ、アスタルテ、ガイア、ヘラ、アルテミス、アフロディーテ、デメテル、アテナなどに派生した、母なる女神の持つ万物を生み出す力の具現である。
多くは城壁冠の形をとってイメージされる。
これはこれらの女神の多くが、同時に都市の守護神でもあったからだ。
(中略)
大地母神は人々によって崇められ、それらを加護する守護神であると同時に、
その身から生まれ出る穀物や作物、野や森の獣によって人々を養う犠牲そのものでもある。
大地母神は自らの血肉によって人を養い、そして時を経ればその人を殺して自らの糧として己の血肉を回復し、またその回復した血肉で人を養う。
この過程は食物連鎖の円環そのものでもあり、この生と死の循環こそが大地母神の本質と言っていい。
ほとんどの女神はこの権能で、無数の怪物や巨人を生んで神々や人の驚異となり、あるいは英雄を生み、それから人々を守った。
その代表例は、脅威となったならばティアマットやガイア、英雄の母ならばヘラである。
ギリシャ異聞帯ではゼウスが神代を終わらせず君臨し続けることを選択した時にオリュンポス十二神が賛成派と反対派に分かれ、%$#年前にオリュンポス対戦が起こりました。
(PCのキーボードに変換すると543年前)
オリュンポス大戦の結果は
- ゼウス
- アルテミス
- ヘラ
- デメテル
- ポセイドン
- アフロディーテ
- ヘファイストス
- アテナ
- アポロン
- ハデス
- ヘスティア
- アレス
生き残った神々はゼウス、アルテミス、ヘラ、デメテル、ポセイドン、アフロディーテの6機でした。
このうちアルテミスとポセイドンはアトランティスで倒したので、現在オリュンポスにはゼウス、ヘラ、デメテル、アフロディーテの4機が残っています。
そして、上で書いた百獣母胎の設定が残っていれば、ゼウス以外の3機の女神(ヘラ、デメテル、アフロディーテ)は全員地母神としての権能を持っていることになります。
ちなみに、百獣母胎をもつ女神の多くは都市の守護神でもありますが、オリュンポスにも都市(ポリス)が存在します。
『循環』の理で回っている神代とは対照的に西暦以降は『消費』の理で回っていますが、この『循環』と『消費』の2つの理が円環的世界(時間)と直線的世界(時間)という時間の概念に置き換えられるのではないかという考察をしていきます。
円環的世界と直線的世界
円環的世界とは始まりもなければ終わりもなく、同じところをぐるぐる廻っているような世界です。
仏教の輪廻転生もこの円環的世界にあたります。
直線的世界とは始まりから終わりまで一直線で、線の端まで行ったら終わってしまいます。
ざっくり言うと、
円環的世界観 ⇒ 終わりがない
直線的世界観 ⇒ 終わりがある
です。

円環的世界観では、不要になったものはリサイクルして再利用できるようにします。

一方、直線的世界観で不要になったものはリサイクルされることなくゴミになって終わりです。

それではもったいないし無駄が多すぎる!ということでリサイクルをしていた頃の神代に戻ろうというのが今回の神代回帰です。
これが
古代ギリシャは『円環的時間観』
百獣母胎の「大地母神は自らの血肉によって人を養い、そして時を経ればその人を殺して自らの糧として己の血肉を回復し、またその回復した血肉で人を養う」というのは食物連鎖のように『円環』の形で表すことができます。
古代ギリシャにおける時間観は円環的時間でした。
ギリシャの神々は星座と関係のある神々も多く、天体の配置は時間とともに変化しますが、一定の時間が経過すれば元に戻ることからも円環と関連深いことが分かります。
西暦以降は『直線的時間観』
キリスト教の天地創造から黙示録の終末までの流れはこの直線的世界そのものです。
キリスト教では死後、最後の審判にかけられ天国に行くか地獄に行くかの審判を下されます。
キリスト教の普及につれて、従来の円環的時間の概念が否定され、直線的時間の概念に変遷していきました。
これが西暦以降の『消費』に繋がってくるのではないかと思います。

つまり
・キリストが生まれて西暦が始まってから神代は途絶えた
・キリスト教が普及して直線的時間になった
完全なる神代であるギリシャ異聞帯で、星の開拓者が鍵を握る理由
アトランティスではドレイクがポセイドンを倒し、オリュンポスでは雷霆を扱うゼウスに対して人の世に雷を降ろしたニコラ・テスラが活躍するのではないかといわれています。
この二人に共通するのは『星の開拓者』である、という点なんですが、なぜギリシャ異聞帯で星の開拓者が鍵を握るのか?ということについて説明していきます。
星の開拓者とは
人類史においてターニングポイントになった英雄に与えられる特殊スキル。
Fate/EXTRA material 『星の開拓者』 より
あらゆる難航、難行が”不可能なまま””実現可能な出来事”になる。
その時代の記述力ではあと一歩足りない難行を、人間力だけで乗り越える力。
それはひとにぎりの天才が持つ才能ではなく、ひとりの、どこにでもいる人間が持つ『誇り』を燃やし尽くす力でもある。
世界一周を為し、英国を世界の覇者に導いたフランシス・ドレイクは間違いなく人類――地球のターンを一つ進めた開拓者に相応しい。
地母神の権能を打ち破るのが『開拓』
先に紹介した百獣母胎の説明には続きがあって、
この大地に生まれたものは、母なる神の権能には逆らえない。
Fate/Extra CCC BBの情報マトリクスより
それは生命のシステムそのものに反逆する事だからだ。
しかし大地を離れ、宇宙を目指し、知性体としての幼年期を終えた時こそ、この権能が打ち破れる事だろう。
チャタル・ヒュユクの願いは、その日が訪れる事にある。
つまり、
「大地を離れ、宇宙を目指し、知性体としての幼年期を終える」 = 『開拓』
アトランティスの住民たちは神による絶対的な庇護があるため、自分たちで何かを作り出そうとはせず、ただ神に与えられるものを享受するだけでした。
人が神から与えられたものを受け入れるだけの立場でいる限りは、永遠に『円環』から抜け出せず、発展や進歩もないわけです。
LB5に欠けている人類悪の理は『開拓』なのか
…というわけでLB5の世界、少なくともアトランティスには『開拓』が欠けていたんですが、じゃあビーストⅤの理は『開拓』なのかというと、まだ決めるには早いと思っていて、
異聞帯は「対応するナンバリングの人類悪の理が欠けている世界」であり「異聞帯の王だけが人類悪の理を持っている世界」だと思っているんですが、この場合異聞帯に欠けている要素を探すよりも、異聞帯の王だけが持っている要素を探すほうが早いんじゃないかと思うんですよね。
なので、異聞帯の王(LB5の場合はおそらくゼウス)が出てくるまでは一概にⅤの理が何なのかはまだ言えないかな…と思っています。
収益と損失は互いを補填する事なく、それぞれの嵩を増していく機構に落ち着いた。
それはあまりにも無駄が多い。循環できるものを循環させずにいる状況だ。