道教の天上界は三十六層に分かれている。
行き方
閻羅王が裁判を行い、罪なき者だけが天上界に昇ることができる。
下層
天上界のなかで、一般の人々が行ける領域。
欲界・色界・無色界の三界から成り、合計二十八層ある。
欲界
全六層。
太皇黄曽天から七曜摩夷天までの天界。
生前に悪事、窃盗、みだらな行為をしなかった者が行ける。
欲界に入った人間の寿命は一万年である。
色界
全十八層。
虚無越衡天から無極曇誓天までの天界。
生前に悪いことをせず、他人に怒りの表情を見せなかった者だけが行ける。
色界に入った人間の寿命は一億万年である。
無色界
全四層。
皓庭宵度天から秀楽禁上天までの天界。
生前に悪口や嘘を言わなかった者だけが行ける。
無色界に入った人間の寿命は一億万年の一億倍になる。
上四天
無色界で善行を積めば、西王母に迎えられてさらに上の天界に昇ることができる。
四梵天または四種民天とも呼ばれ、全四層から成る。
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参考西王母
西王母は崑崙山に住んでいる女の仙人である。崑崙山の桃園を管理していることから不老不死とされ、道教においては最高神と考えられている。 三青鳥をはじめ九尾の狐、玉兎などとともに描かれる。 宮殿 宮殿の左に ...
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三清
上四天の上には三清(太清・上清・玉清)と呼ばれる天界がある。
ここは神仙の住む領域なので、人間は来れない。
神仙の中でも身分の高い者は自分の宮殿を所有している。
大羅天
天界の最上層。
玄都という都市がある。
都市の中心部には元始天尊の住む玉京という名の宮殿がある。
参考資料
- 真野 隆也「タオの神々 (新紀元文庫)」新紀元社、2012年
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